先月号のNewtonで大特集されていた「光合成」を食い入るように読んでしまう【わだは病葉おれカネゴン】。文章で書くとややこしいことこのうえない光合成反応を根気よくグラビアで長々と説明するところにまいってしまった。
カネゴン光合成を何となく「光を直接エネルギーに涼しげに変換する」ようなものかと思っていたのだけど、実は葉緑体の表面にずらりと並ぶ受光体で受けた光からまず電子を生成し、そこからさらに水素イオンを生成して、さらにその水素イオンで分子モーターを1秒間に17回も回転させて摩擦熱を発生し、さらにその熱でATPの合成を促進しているのだという。最後にやっとそのATPがエネルギーとなってかのカルビン・ベンソン回路がメキメキと駆動され、貯蔵に便利なデンプンが合成されるのだとか【それをいただくおれカネゴン】。
昔誰かが「植物にとって何より重要なのは『温度』です」と言っていたような気がするのだけど、植物というか葉緑体が欲しているのは最終的にはATP生成に必要な「熱」だとしたらどことなく納得がいく。南国には葉緑体のない(葉っぱが緑でない)植物があると何かで見たような覚えがあるのだけど、こつこつ摩擦熱を発生しなくても回りが十分暖かければ葉緑体なしでもやっていけるのかもしれない。逆に岩山にへばりつく高山植物の分子モーターは必死の形相で回転しまくっているに違いない。
何も調べていないのだけど、この分子モーターとやらはきっと微生物や精子などの鞭毛と大差ないつくりと思われ、おそらく同じ先祖から受け継いだのではないかと。

追伸:家に帰ってNewtonを読み直してみると、「摩擦を化学結合に変えている」のであって「摩擦熱で化学反応を促進している」のではありませんでした。その違いは今ひとつわからないにしろ、お騒がせいたしました【ジェイルハウスとおれカネゴン】。