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いつの間にか背表紙が四角くなった日経サイエンスに、気になる表現があった【脇道それるおれカネゴン】。
(EPRパラドックスに関して)アインシュタインは、自分が正しいと考えていた点では誤っており、自分が間違っていたと考えていた点については正しかった。
この文の最後の節が、互いに正反対の二つの意味に取れてしまう。
- 「自分が間違っていた」と考えていたが、実はそうではなく、彼は正しかった(普通の解釈)。
- 「自分が間違っていた」と考えていたが、そのとおり、彼は確かに間違っていたのだ(もう一つの解釈)。
今気付いたのだけど、この前半部分も解釈に幅がある。
- 自分が正しいと考えていたまさにその部分が誤りだった。
- 「自分が正しいと考えていた」というその「考える」という行為が彼の誤りだった。
カネゴンの悪い癖で、少しでも解釈に幅のある文章に出くわすとそこが気になって先に進めなくなってしまう【憲法だったらおれカネゴン】。