小島先生の「無限を読み解く数学入門」のおそらく一番肝心な部分は、途中のセクションタイトルに使われていた「アキレスは亀に追いつかなくてもいい」に表し尽くされているとカネゴン一方的に理解することにした。
レベルが違いすぎるとはいえ、小島先生がカネゴンと同じ問題意識を持っていたことに共感してしまう。「0.9999...=1」を当たり前のこととしてさらっと通り過ぎてしまったら決して見えてこないものが、ここで徹底的に議論されている。カネゴン微積分に対して常に感じていた居心地の悪さ、座りの悪さ、それと対極的な武器/ツールとしての強力さがあいまってできあがった一種の見通しの悪さがやっと晴れ上がったような心持ち。