これは、経済学的には病床という固定費が大きく、限界費用が低いことに問題があると解釈できる。つまり、格安航空会社のエコノミークラスの席と同様、固定費が大きく限界費用が非常に小さい産業では、どんなに低価格でも席を埋めきることが収益最大化、合理的行動となるのであり、長期入院に多少の逓減制があっても、病床を埋めることの限界費用が非常に低いことから、病院は作った病床を埋め切ることになるのである。こうしたインセンティブの不整合性にこそ、社会的入院問題の本質的原因がある。その間違ったインセンティブを変えることで、本来あるべき、在宅介護と急性期医療の棲み分けが促進され、自然に社会的入院問題が解決でき、介護施設不足の問題も解決できるというのが本書の結論である。

http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859/29702965.html

ここでいう「限界費用が低い」というのは、要するに刑事ドラマなんかで人質を盾に立てこもった殺人犯が「一人殺すも三人殺すも一緒じゃ、どうせ死刑なんじゃ」と言っているのと同じようなものと理解してよろしいでしょうか【同じ立場のおれカネゴン】。