南部陽一郎の独創性の秘密をさぐる
ちょうどこの間「質量はどのように生まれるのか―素粒子物理最大のミステリーに迫る (ブルーバックス)」という素晴らしい本を読んで、南部博士の最大の功績の一つが「真空を再定義した」ことだったと今更知った【毎度今更おれカネゴン】。カネゴンが勝手にかいつまんだところによると、「これ以上何も取り去れない最低の状態、でこぼこをこれ以上均しようもないほど究極に均一な状態であれば、たとえそこに何かがあったとしてもそれは真空とみなせる。たとえば、風もなくさざなみも立っていない水面というものがあれば、アメンボウにとってそれは真空と同じである」という、壮絶な逆転の発想【真空生活おれカネゴン】。
ところで、前にも書いたことがあるような気がするのだけど、真空中における対生成と対消滅は、地球のような重力圏から遠く離れた宇宙空間でも地表と同じ頻度で発生するのだろうか。もっと言えば、LHCみたいな加速器は、同じく重力圏から遠く離れた宇宙空間でもまったく同じ結果を出すのだろうか。