今の音楽と時間とリズムの話をする上で一つ大きな困難がある。それは、ノリ(グルーブ)があるかどうかを感じ取れる感覚がないと、上記の話がいったい何なのかがさっぱりわからず、目の前で実際に演奏したり聴かせたりしてみせても、そこで何が起こっているのかがまったく理解できないということだったりする。
カネゴン自身、ジャズをやるまでジャズのことなどまったく知らず、それどころか「音楽にメリハリ(ダイナミクス)をつけて演奏する」という一番肝心な概念がすっぽり抜け落ちていて、それに気付くまでにものすごく時間がかかってしまった【それで終わったおれカネゴン】。テクノとかしか知らなかったそれまでのカネゴンは、どんな曲ものっぺりと平板に演奏してしまっていた。
もがきまくった末、音楽のノリの出し方を身体で理解できた瞬間は一種の神秘体験ですらあったのだけど、これを誰にでもわかるように説明するにはどうしたらよいのか、未だに見当がつかない【仕事終わらぬおれカネゴン】。
実にくやしいことに、ノリ(グルーブ)は、わかる人は最初からわかる(どういうわけか、いわゆる頭のよさと比例しないことがたびたびあった)【うっすら無礼なおれカネゴン】。カネゴンは心のアンテナが壊れていたので、さんざん苦労してノリ(グルーブ)を感じ取れるようになるところから始めないといけなかったのだけど、ということはやれば誰でもわかるようになるとも言えるかもしれない。
肝心な実践方法なのだけど、具体的な部分はカネゴンには書けないので、兄弟弟子のsvnseeds氏の今後の連載に期待【途中で逃げるおれカネゴン】。