どろどろになって呑んだ後、明け方近くのカラオケでキリンジを7曲ほど立て続けに耳にし(全部知らない曲)、キリンジが駆使する対位法的なサウンド構成(既に「コード進行」とは呼べない)と精密な情感が最早J.S.バッハの域に達していることを痛感。カラオケでもくっきりと伝わる凄さに、カネゴン自分が歌う曲を入れるのをすっかり忘れてしまって呆然とオケを聴いてしまう。それでいてジャズやフュージョンの手垢のついた響きがまったく登場せず、ピチカートファイブみたいに何かのパロディにもしないところから考えて、まったく違う経路でこの境地に到達したと推測。
普通の人間が対位法を駆使すると、どうやってもバッハのパロディみたいなものしかできないのだけど、こんな形で対位法が突破されるとは思いもよらなかった【直後に爆睡おれカネゴン】。
ところで、最近のカラオケはデータ転送量が増えたせいか、かつてのMIDI丸出しのチープサウンド時代からすると信じられないぐらい音質が向上していることにもついでに気付く。息遣いまで伝わってきそうな見事な演奏がカラオケでじゃぶじゃぶ消費されるときが来ると誰が思っただろう。