小島先生の最新作を読んでいて、限界効用というものについてひとつどうしても気になることがあった【知らぬ身の程おれカネゴン】。

財の追加購入分の効用は逓減するとのことなのだけど、以下のような例はどうなるのだろう。

  • 覚醒剤は、服用すればするほど覚醒剤への欲望は逓減するのだろうか。
  • アルコール中毒の人は、人間関係などあらゆるものを犠牲にしてでも酒を欲しがるのだけど、彼らはあとどのぐらい飲めば効用が逓減してくれるのだろうか。
  • ギャンブルにはまる人は、いくら金をつぎこんでも飽きることを知らないのだけど、彼らの欲望がある日突然逓減することはあるのだろうか。
  • カネゴンが昔仕事上で会ったある人は、「僕は金さえあればいくらでも女を囲えますよ」と豪語していたのだけど、女を囲うことの効用は彼の場合逓減しないのだろうか。
  • ほとんどのギタリストは「ギターを見ると買いたくなる病」に根深く侵されていて、アルフィーの高見沢のごとく、たとえどれほどたくさんギターを持っていようと、見知らぬギターを見るとつい買いたくなってしまう例をカネゴン山ほど見てきた。彼らにとって、あとどのぐらいギターを買ったら効用は逓減するのだろうか。
  • 今日という日を安らかに過ごすことができた、その安らぎという快楽は、味わえば味わうほど逓減してしまうのだろうか。あるいは、学問を身につけて得られた喜びはどうなのだろう。この種の安らぎや喜びは金で買うものではないので、一緒にしたら経済学の人たちに怒られそうではあるのだけど【いつかそのうちおれカネゴン】。

限界効用は既に金融理論などにさんざん組み込まれてしまった後なので、今からこんなことを気にしてしまうのは悪いのだけど【倒壊さすとはおれカネゴン】。