TVを付けると、これまでちゃんと見たことがなかった「ナウシカ」をやっていたのでそのまま後半を見る【周回遅れのおれカネゴン】。アバターを見た後でも古く感じないほど、映像の一つ一つが今見てもいやになるほど斬新なのだけど、カネゴンが考えていた以上に性的な暗喩が豊富で、子供に見せるのはやめておこうという気にさせられる一品。
別に関係ないのだけど、色川武大アンクル・トムでSMに目覚めた件について別のところでこんなことも書いていた(カネゴンが多少改訂)。

アンクル・トムズ・ケビン』なんてのは面白かったな。今でも覚えているが、エヴァという白人の美少女が登場して、心優しく奴隷たちに接する。そのために奴隷たちは制度上の奴隷であるばかりでなく、心までエヴァに捧げてしまうのである。完全に支配するとはこういうことだと、子供の私にだって直感でわかるから、自分もエヴァのようになりたいと思い、なったときのことを空想して、恍惚というものを味わった。
空想というものは、奴隷を所有する楽しさと、自分が奴隷になったときの恐怖とを、一緒くたに味わえるから、一倍コクがあるのかもしれない。で、表向きは正論である奴隷解放をうたいながら、その裏でこのような禁断の楽しみを与える、小説というものはそういうものだという認識を得た。
(中略)
あざといもの、欲望をストレートに表現したものはたいていつまらない。ひとつ上品な仮面を持っている必要がある。