これも色川武大のエッセイから。彼をヨーロッパのカジノに案内している女性が、そこにたむろしている人種を次々に「あれはベルギー人とハンガリー人の血が入っている」「あれは純粋な北方フランス系」などと指摘しながら:

弱々しいのは純血種。たくましいのはどれも混血種。犬と同じね。

カネゴンの大恩あるJN師匠もヨーロッパ人とのハーフで、常に異常なまでのエナジーに満ちあふれていた。そういえば「混血は最初の代だけ強い」という説を誰かから聞いたこともあった。
ということは、アーリア人の純血を保つという政策は、長い目で見ればむしろ民族の能力を損なう贔屓の引き倒しみたいな政策だったということでよいだろうか。