自己変革するDNA」という本より:

キュリー夫妻の記念館に展示されている研究ノートのそばにはガイガーカウンターが置かれており、ノートにたっぷり染み込んだラジウム226から未だに大量に放射線が出ていることがこのカウンターでいやが上にも示されている。ラジウム226半減期は1600年。
同じ展示のすぐ横で、放射線が発見された当時はそれが何か不可思議な力を与えるものと一般的に認識され、何と化粧品に放射性物質を練りこんだものまで販売されていたという展示がある。DNAレベルでは、放射線は百害あって一利なしであるにもかかわらず、である。

ラジウム温泉の効用などは、実は未だにこのあたりを引きずっているだけだったりしたらどうしよう【鰯の頭とおれカネゴン】。
なお同書は、分子生物学の急激な発展と広大な研究分野の最先端を垣間見ることのできるすばらしい本。これでも「自己変革するDNA」に絞りに絞ったものらしく、バイオという分野のあまりの広さに途方に暮れてしまう。