お釈迦様は、人間の欲望自体が問題なのではなく、その欲望に限りがないことが問題なのですと言ったそうで、カネゴンもそこのところに全面賛成いたします。
つまり、人間の欲望は基本的に無限であり、ただし肉体的な制限が加わる場合に限り、その効用は逓減すると考える方が自然ではないだろうか。水を風呂桶いっぱい飲めないのは、単に肉体が一度に受け付ける量を超えているだけで、そうした肉体の制限さえなければ人はいくらでも水を飲んでしまうのではないか。
なので、肉体の制限が課されないようなアイテム、たとえば貨幣やギターの場合には、欲望はいくらでも膨らみ続けて限りがなくなってしまうのではないかと。
覚醒剤やアルコールの場合、肉体のそうした制限に関する部分を破壊してしまうので、心の欲望が膨らみ続けるのを抑制できなくなり、いくらでも摂取しようとしてしまうのではないかと。